(その1)の続きです。
________________________________________
p147
振り子が人をつかんで放さないのではなく、人が自分で重要性の糸を放そうとしないのだ。その人は糸を放すことを恐れる。なぜなら頼りになる支えと自信という幻想を生み出している依存関係に支配されているからだ。
________________________________________
p150
ただ自分の存在意義を追い求めての闘いをやめることにしてみよう。すると、それによってもたらされる結果に驚き喜ぶしかなくなるのだ。
________________________________________
p152
あなたが意識して重要性を振り払い、バリアントの流れと闘うことを中止するだけで、すぐに障害はひとりでに取り除かれるのだ。そうであれば、あなたに自信は本当に必要だろうか。いいや、もう自信は要らない。これからは、バリアントの流れに沿って進み、シナリオではなく重要性のレベルを意識してコントロールするよう調整することだけが必要なのだ。これまで様々な過剰ポテンシャルを維持することに使われていたエネルギーは、今やバランスを取ることと、純化された意図の櫂でほんの少し流れを助けてあげることだけに向けられるようになる。
________________________________________
p154
あなたに必要なのは、信念でも自信でもなく、調整(コーディネーション)なのだ。調整とは、あたかも目的がすでに達成されたと考えることから喜びを得て、シナリオをコントロールしようとして握りしめていたものを放し、純粋な意図という櫂を利用しながらバリアントの流れに沿って進むことを意味する。
あなたがバリアントの流れに沿って意識して進めば、余計な苦労なしに、すべてがうまくいくのだ。
もし調整に従って行動するならば、カーブしている流れの向こうから、かつてはいくら信じようとしても信じられなかったものや、不確実なために実現を危ぶんでいたものが、まもなく見えてくるだろう。理性の目に事実が突きつけられると、疑念は消え失せる。すると、信念は知識に、不確実性による恐怖は自分の力を実感する喜びへと変わる。肝心なのは、重要性を振り払い、シナリオをコントロールしようとして握りしめていたものを放すことなのだ。
________________________________________
p161
振り子にエネルギーを与えてしまうと、あなたは弱体化する。反対に、振り子があなたを挑発しても、あなたがそれに屈しなければ、挑発に向けられた振り子のエネルギーはあなたに移り、あなたをもっと強くする。このエネルギーが心地よい感覚として現れることになる。今やあなたは、以前の自分からエネルギーを奪い取っていた振り子が、どれほどのエネルギーを味わっていたか、想像できるだろう。振り子にそんな機会を与えてはいけない。振り子は何度もあなたにうるさくつきまとうだろうが、あなたはそれに屈してはならない。振り子にはあなたに向けて勝手にエネルギーを浪費してもらおう。
________________________________________
p170
この先にはまだまだ多くの時間が残されているという確信は幻想にすぎない。よりよい未来を待っているうちに、人生は幕を閉じる。「刹那以上の永劫はなし」という諺はここから来ている。本当に待っている時間などない。だから、未来を待つのではなく、未来の一部を今のこの瞬間に組み入れるのだ。今ここで、所有することを自分に容認しよう。そうすることであなたの目的がすぐに実現されるというわけではない。今話しているのは所有する意図についてであり、永久に続く自分との闘いのプロセスとは対極に位置するものである。所有する決意とは、行動する決意よりも比較にならないほど大きな力を持っている。
________________________________________
p172
ちょっと試すのではなく、実行するのだ。明日ではなく、今すぐに。この瞬間から所有することを自分に容認しよう。それも、疑うことなく無条件に。一回きりではなく、ずっと。
もしあなたが瞬時に成果を期待するのではなく、所有することを自分に容認し続けるのであれば、ある日、人々が奇跡と呼ぶようなことが起こるだろう。
________________________________________
p178
所有する決意を「欲するとそうなるだろう」という類の普通の想念であると思っているならば、それは間違いだ。本当は、そのような想念は意図のエネルギーで満ち満ちていなければならない。そうでなければ、それはよくある理性の独り言であって、それ以上のものではない。言うまでもなく、想念は魂と理性が一致した状態から生じるものでなければならない。さもないと、意図のエネルギーの変換が純度の高いものではなくなってしまう。もし自由エネルギーのかなりの部分が過剰ポテンシャルに奪い取られると、意図は力を持たなくなるだろう。
________________________________________
p194
このゲームの本質は、どんな不愉快な状況でも目を覚ましていて、意識して重要性の評価を行い、自分の接し方を変えるというところにある。
シナリオ上のネガティブに思われる変化をポジティブなものとしてみなそうと意図することで、すべてはまさしくそのとおりになるだろう。
この法則は本当に間違いなく働いてくれるのだ。
(中略)
不愉快な出来事は災厄そのものに続いて起こるわけではなく、災厄に対してあなたが取った態度の後に続いて起こるのだ。あなたが分岐点で行う選択によって法則性が出来上がる。
(中略)
あわてて不満を表したり状況と格闘してはならない。シナリオのコントロールを断念すれば、シナリオをコントロールできるようになる。コントロールはバリアントの流れとの闘いに向けられるのではなく、バリアントの流れに従うことに向けられるようになる。
シナリオへのどんな変更も当然のこととして受け入れることにより、あなたは自分によるコントロールの押し付けを断念することになる。それはつまりコントロールの放棄を意味すると同時に、自分の関与を維持し、従って、状況をコントロール下に置くことをも意味することになる。
________________________________________
(その3)へ続く