(6)の続きです。
私とA子さんは電車を乗り継いでやっとJR立川駅に着き、そこからバスでS如苑の本部へ向かいました。
バスの中でA子さんは、料金システムを説明してくれました。
「入会してからかかるお金は月200円、だから年会費2400円だけで、それ以外は一切お金はかからないの。で、入会しちゃえば1回1000円で“接心”が受けられるから、試しに入会して“接心”だけ受けてみれば?その痛みの原因がわかるかもしれないし。年会費は年度単位で一括払いだから、今入れば3月分の200円だけ払えば入会できるよ?」
なるほど…そのなんちゃって霊能者が不吉な予言をする“接心”とやらを体験してみたい好奇心もありましたが、一度入信しちゃうと抜けるの大変そうだしな…それに1ヶ月でも在籍しちゃうと“元信者”ってことになるのもなんか嫌だな…
そんな話をしているうちにバスは到着。そのA子さんの本部が終点でした。
想像以上に広大な駐車場が広がっていてビビりました。まあ新興宗教の本部だから広いのは当たり前ですが、こんなバカでかい土地を所有して、警備員の方もいて、たとえ信者がたくさんいたとしても、月会費200円じゃ維持できないよね。。。とモヤモヤしながら本部の建物に入ってさらにびっくり!
ひ、広い。。。大型商業施設によくある吹き抜け&エスカレーターで全体が見渡せるような構造になっていて、巨大な規模です。そして事務所らしきスペースで働くたくさんの人たち…人件費もなかなかになりそうだけど、もしかしてこの人達は信者だからタダ働き?などとさらにモヤモヤグルグル考えながら、手続きを済ませ、エスカレーターに乗って上階に行き、そこから歩いて本堂(?)へ向かいました。
途中ですれ違う信者の方々が、「おかえりなさい!」と笑顔で感じよく挨拶してくれます。ここに来る=“家”に帰ってきた、という設定のようです。皆さんとても優しい感じで、そのおかげで緊張が解けて安心できました。痛みで弱気になっているせいもあり、みんないい人そうだなぁ…会費も安いし、ここはいい団体なのかもしれない…とも思いました。
その日のイベント会場となる本堂(?)に着きましたが、開始までまだ時間があったので、A子さんが、「いろんな部屋があるからちょっと見てみる?案内するね」といくつか部屋を見せてくれました。部屋というよりも、それぞれが中規模のライブ会場くらいの広くて高~い天井のスペースで、見上げるような巨大な曼荼羅が張り付けてあったり、他の部屋には、前方のステージ上にこれまた見上げるような巨大な像(はっきりとは覚えていないが観音像のようなありがたい感じの像)があって下から綺麗な色と光でライトアップされていたりしました。
メインイベントの会場は一番巨大なスペースでたくさんの人が集まっていましたが、A子さんが案内してくれた他の部屋はどこもほとんど人がいませんでした。無駄遣い感が半端なかったです。きっと心が純粋な人だったら、ライトアップされた銅像や巨大曼荼羅に畏怖の念やありがたい感じを受けるのかもしれません。が、私の頭の中は、この建物の維持費はどこから捻出されるのだろう?という疑問だけが占めていました。 続きを読む 絶望的な激痛が奇跡的に治った話(7)