絶望的な激痛が奇跡的に治った話(1)

以前、およそ10ケ月くらいの間、腕の激痛と痺れに苦しんでいた時期があります。

ある日、左側の肩甲骨に少しだけジンジンしびれる感じがあり、放っておけば治るだろうと思っていたのですが、数日かけてその痺れに痛みが伴うようになり、その範囲が左腕全体に拡がっていき、親指、人差し指、中指の3本がしびれるようになりました。
なんだかおかしいぞ?ということで生まれて初めて整形外科を受診したら、「これは首からきていますよ」と言われ、首のレントゲンとMRIを撮ってみました。
医者はその画像を見ながら、険しい顔で、
「う~ん、これはかなり深刻です。もう70代くらいの首だよね、これ。。親指、人差し指、中指の3本がしびれるってことだけど、ちょうどその指に対応してる部位の頸椎が変形してるから、やっぱ首が原因だよね。長年かけてこうなっちゃったからもう治りませんよ」との診断。

その画像の一つがこれ↓です。

丸で囲んだ部分の、頚椎の骨と骨の間にある椎間板がずれて神経を圧迫して痛みと痺れが起きているということです。首の骨もストレートネックどころか、逆カーブになってますね。

手術しないと治らない深刻な状態と言われ、でも手術したからといって痛みが取れるはわからないし、逆に麻痺が出たり合併症を起こしたりもするなどと脅されました。

私も少しは知識があったので、
「でもはみ出したヘルニアは貪食細胞が食べてくれるんじゃ。。」と反論。
医者は、
「いやいや、ヘルニアじゃないのよ。椎間板そのものがずれちゃってるからもう治らないの」

「運動療法では治りませんか?」と聞いても、
「いや、もう運動では無理。。」とばっさり。
後ろに立っていた看護師さんも、うんうんと深くうなずいています。

とりあえず痛み止めで痛みを抑える処置しかできないからと言われ、リリカという薬を処方されました。痛みが酷くなって我慢できなくなったり、麻痺が始まったら、手術をするしかないということでした。

私は絶望的な気分で帰途につきました。

きっとカポエイラに長年はまっていたので、3点倒立のまま、つまり頭を床に押し付けたまま激しく動いたり、ダンスバトルにはまっていた時期もあったから、ヘルメットを被ってひたすらヘッドスピンの練習をしていたり。。
首の骨がずれるという点では、思い当たる節だらけだったのですが、最近はそんなに激しいことはしていなかったし、首に負担をかけていたのは、はるか昔、若い頃です。
その時にずれた首が、何年も異常はなかったのに、長いブランクを経て痛み出すことなんてある?!なんで今?

納得がいきませんでした。
後々、この違和感が正しかったことがわかります。
つまり、医者の診断が間違っていたのです。

でも、MRIの画像を見せられて深刻そうに診断をされちゃうと、相当やばいんだろうなぁ。。と思ってしまいますよね。なんだかんだ言って、西洋医学は一番信頼できる感がありますから。それに、画像を見ると本当に椎間板がはみ出して神経を圧迫しているように見えるし、そんなに神経が押されちゃったらそりゃ痛いし痺れるだろう。。と思ってしまいます。

その後、痛み止めの薬を飲んでも全く効かず、痺れはひどくなり、痛みは激痛に変わりました。
首の角度を常に下向きにしていないと左腕に激痛が走るようになりました。
上を見るなんてもってのほか、仰向けにも寝れないし、まっすぐ前を向いて歩くこともできない状態が続きました。寝るときは枕を重ねて高くして、思いっきり顎を引くような体勢で寝るしかありませんでした。
絶望的な日々の始まりです。
朝起きると激痛。ああそうだった。痛いんだった。。。
それから一日中激痛とともに生活です。痛みが一日中頭と心を支配します。地獄です。

とにかく治る方法を知っている誰かを探そう!と、そこから治療家巡りの旅がスタートしました。
運動療法、気功、鍼、カイロプラクティック、整体、オステオパシー、祈りの力、ヒーリング。。。

今まで身体だけは丈夫で健康だったので、民間療法にはあまり縁がなかったのですが、これを機に一気にいろいろな民間療法を試してみてたくさん学ぶことがありました。
まず、医者にかかっても治らない症状は数えきれないほど多く、そんな病気や痛みに苦しんでいる人たちがたくさんいること。その受け皿になっている民間療法も無数にあり、そこに巨大なマーケットがあること。そこには変てこな先生、変てこな治療法、変てこなお金の流れがあって、トランサーフィンでいうところの変てこな振り子がたくさんあるということです。

結果的に、私の痛みやしびれの症状はすっかり治ってしまって、もう痛みに苦しんでいたことすら忘れかけているくらいなのですが、せっかくあんな貴重な体験をしたのだから、今後の自分のためにも、また、何かの症状に悩んでいる方の参考に少しでもなればいいかなと、なるべく細かく思い出して記録しておきたいと思います。

オカルト好きの私としては、奇跡的な治療法や、奇跡的な癒しの能力を持つ治療家に出会いたかったのですが、残念ながらそっち系の治療はなーんも効きませんでした。

で、結局どうやって治ったか、最初に結論から言ってしまえば、それは、プラセボ効果です。
あ、そうか、プラセボ効果って究極のオカルトかも。。そっち系の神かも。。。
いまだにその仕組みは解明されていないのに、本当に難病が治ってしまうこともあるんだから不思議ですよね。
しかも、誰にでも備わっている力なので、奇跡の力を持っている他の誰かに頼らなくてもいいですし。。
問題はどうやって、プラセボ効果を引き出すかですよね。それも含めて考察していきたいと思います。

(2)へ続く

※ちなみに、腰痛に限らず、痛みに悩んでいる方にオススメの本があります。
こちらの本は、痛みがすっかり治ってから読んだんですが、すごく共感できることが多かったです。レビューを見ると、読むだけで治る人もいるし、全く効かない人もいるみたいですが。。

著者が朗読してくれているYouTube動画↓もあります。ご参考までに。。